2001.4.21

 オタクとマニア

 今日は別段なんてことはないのだが、ふと思ったことがあった。

 「オタク」と「マニア」の違い。

 僕は、「オタク」と「マニア」は違うと思っている。
 「オタク」は、はっきり言って嫌いである。僕自身、人に言われる時もあるが、「違う!僕はマニアックだ!」と言いたい。
 僕の中では、
 「オタク」とは、狭い世界に閉じこもり、その世界の神髄(本質)を究めようというのでもなく、人から与えられた上っ面の知識を持って自己満足にふける奴ら、と思っている。
 「マニア」とは、狭い世界だが、その世界の神髄(本質)を究めようとして、深く探求し、その上で必要な物は他の世界から取ってきて理解しようとする奴ら、と思っている。(人呼んで狂信者だが(^_^;)
 最初は「オタク」でも極めれば「マニア」になる。「オタク」は柔軟性がないが、「マニア」は柔軟性がある。「オタク」は他者を理解しようとしないが、「マニア」は他者を理解しようとする。
 ただし、「オタク」と「マニア」の大きな共通点は「自分の世界を持っている」という点である。
 この自分の世界に、他者の世界を取り入れることができるかどうかで「オタク」と「マニア」は違っていると思う。
 まあ、元々の意味(英語の意味)では、「マニア(maniac)」は狂人とか狂信者だから、「オタク」と同じようなものかもしれないが、「オタク」はあくまでも人から与えられたもので満足できる(する)という点が違うと思う。
 「オタク」は新しい物を創造することができないが、「マニア」はできるのだ。

 コンピューターの世界(これまた狭い世界だが)では、この「マニア」によって支えられた点が大きい。
 「オタク」は利用するだけだが、「マニア」は利用して新しい物を作り出すからだ。
 「マニア」が牽引車となって進歩してきたといっても良いと思う。
 「マニア」は欲しい物があれば自分で作るのだ。文句ばっかり言って何もしないのではなく、文句を言って「無いなら作ろうじゃないか」という方向へ向かうのだ。
 俗に「マニア受けする」物という言葉があるが、それは進歩する可能性があるということだ。進歩する可能性のないできあがった物を「マニア」は好まない。それを好むのは「オタク」だけだ。
 マックだって「マニア」が居たからなんとかなったのではないのか?一般向けを考えすぎていると生き残れないぞ!想像以上に「マニア」はたくさん居るのだから。

 商売人にしてみれば「オタク」の方が好ましいということはわかる。需要があれば供給できるからだ。「オタク」は次々と新しい物を与えればどんどん消費してくれるが、「マニア」は四の五の言わずに自分でやってしまい他者からの供給を必要としない場合がある。商売人にとっては後々の利益に差が出るのだ。商売人は需要を生むために「オタク」を増やそうと努力している。
 「オタク」は流行を追う。新しい物があればそれを人より先取りしたつもりになればいいのだから。

 世間一般(新聞などのメディアも含めて)では、「オタク」と「マニア」は同一視されるが、そこら辺を考えて欲しいと思う。でも海外で「オタク」と「マニア」をどう扱っているかはわからないんだけどね。「オタク」を漫画やアニメの世界だけだと思っているかもしれないから。

 加えて言うと、「コレクター」のほとんどは「オタク」と言えるのではないかと思う。「集めることが趣味」と言う奴は「オタク」だ。集めてそれでどうしたということが大事なのではなく、「集める」ことが大事なのだ。

 ただ、どちらにしても「自分の世界」から出ないのは同じなのだが。(^_^;